Jazz Cafe

モノクロにワンポイントカラー

かなり古い記事で白山駅前にあるジャズ喫茶映画館についての記事は書いたが、あれから訪問したのは2度だけ。1度目は東洋の学バン"Jazz Sunny"のライブ、2度目は懇親会に出席して遅くまで白山にいたので、流れでお邪魔した。そう、開店時間が午後の3-4時なのでなかなか行く機会に恵まれないのだ。

今日、午後から雪になるという厚い雲の下、改めて見てみるとなかなか風情のあるたたずまいだったので写真に収めた。ただ単に現像するのはつまらないので、モノクロにして赤だけを出し、トーンカーブを若干いじった。

映画館1

やり方は
1. フォトショップで画像を開き
2. 「イメージ」→「色調補正」→「白黒」でモノクロ化する
3. その後、「ヒストリーブラシ」で色を戻したいところをなぞる
4. トーンカーブは「調整レイヤー」の「トーンカーブレイヤー」を作成して、満足できるまでいじる(笑

で、完成。

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窓にかかっていたのは、モンクのヴォーグ盤。

有楽町で学びましょう?♪そして、銀座でフフンの巻

下の記事にも書いたように、今日は有楽町で学会の講演会があり聴きに出かけました。「国際日本文化研究センター」という学会の講演会で、テーマはずばりジャズ喫茶。「日本のジャズ喫茶文化 ―反懐古趣味の視点」という演題でした。

講演の内容はジャズ喫茶論というテーマは興味深かったものの、普段研究を生業としている人間にとっては当然の方法論と視点に終始して、特にユニークなものはありませんでしたが、講師マイク・モラスキー先生は非常にユニークな方で、本業のかたわらライブハウスでジャズ・ピアノを夜な夜な演奏しているそうです。

また、私がずっと考えている「場のグルーヴ」についても非常に示唆的な話があり、刺激になりました。

マイク・モラスキー先生の著作と演奏
 
講演会では後半「武士道」をテーマとしたものがあったのですが、「武士道」になぞ興味がない町人で、そもそも「サムライ」なんて電通の作り出した、もう一つの新しいキャッチコピーとしか見ていない私としてはなんだか聴く気になれず、ならばいっそのこと久々に銀座を歩こうということで繰り出しました(レジュメを見るかぎり、講師の先生の話はそんな薄っぺらい、プチナショナリスティックな話ではなさそうでしたが)。

いつも行っていた三愛の丸いビルの「トワイニング・ティーサロン」がなくなってました。代わりに1?2階を使ってドトールが「ちょっと銀座的なドトール」を展開していて、喫煙席もあったのでアイスコーヒーを注文して窓際の席に陣取りました。

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4?5丁目の交差点。和光は工事中で寒冷紗みたいな幕がかけられていました。

その後、あちこち撮って回ろうと思ったら、不味いことに電話の充電が切れかけている。残りの電池で銀座のau-shopを検索して8丁目にあることを突き止めて行きました。30分程度充電してもらっている最中に寄ったのが「Mブラン銀座ブティック」。

世間的には評判なのかもしれないけれど、文房具マニアからは酷評されている「M社銀座ブティック」ですが、結論から言うと文房具マニアの言うとおりでした(私が文房具マニアだからかもしれません)。まず一階からして感じが悪い。メインは時計とアクセサリー、そして偽装まがいで指導を受けたF社のシステム手帳ばりのSテム手帳のオンパレード。一気にげんなりします。

2Fはそれでも筆記具を扱っているのですが、ここの店員がなんだか勘違いしたような、若い兄ちゃん。「何かお探しでしたら、対応いたします」「いえ、ただ見ているだけですから」、「フフン、失礼しました」。

フフンが失礼だっつうの!たぶん、この兄ちゃんよりも私のほうがモンブランの万年筆を使ってモジやブンを書いているんだろうに、何でこんな「フフン」されなきゃいけないのさ、フフン!まあ、落ち着け自分、という感じでした。

そうこうしているうちに充電も出来上がったようで、auショップによって電話を貰い、意趣返しとばかり「Mンブランブティック」を撮ってやりましたよ。

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銀座はいい町ですがなかなか出る機会がありません。以前、マイミクのよの字さんとライオンでビールを飲んだのが最後か、それともグレンロイヤルの革鞄を直してもらいにシップスに行ったのが最後か忘れましたが、しばらく行ってませんでした。

今回行って驚いたのは行き違う中国人の多さ。多分この写真の60%は中国人ではないでしょうか。

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私は「だから中国人は」と短絡的に考えるおっちょこちょいには属していませんが、彼らの四川の同胞が苦しんでいる最中に「プラダ」「フェラガモ」でもアルマーニと思いました。もちろん、このことは中国から来ている知り合いのインテリゲンツィアにも伝えておきたいと思います。

バブル絶頂期にパリでブランド品を買い漁っていた日本人を彷彿とさせました。

久しぶりのはり猫

久しぶりに時間が空いたのではり猫に行ってきました。

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入り口に『ジャズ批評』の表紙をあしらった札が下がっていたら営業中。

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この看板が点灯しているのも営業中のサインです。

さて店内は、いつも通りのはり猫です。
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今日はずっとバンキー・グリーンというマイナーだけど実力のあるアルトイストの演奏がかかっていました。ソニー・スティットに似ているけれどディクションをもっとはっきりさせた感じのアルトで、なかなか聴き応えがありました。ネットで調べてみましたが一種のプロフェッサー業もしていて、アルバム数は少ないようです。そんな中の代表的1枚で、はり猫でもかかっていたのがこのアルバムでした。

タンドリーチキンとPMJOとショーテンガイの都合

今日は授業が早く終わったので、カフェテリアのインド料理店「マントラ」へ行きました。

新しく「タンドリーチキン・セット」がメニューに加わっていて550円という安さだったので食券を買って注文しました。

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カレーは選べますが、今日は豆のカレーがないということで野菜のカレー、飲物はラッシー。タンドリーチキンは3ピース付いています。これで550円は安いし、美味いし、おなか一杯になります。食べ終わる頃には土曜というのに食堂が大混雑していて、おまけに学生ではなく一般市民でごった返して学生が列に並べずに困っていました。事情を聞くと市民公開講座があるとのこと。時間通りに授業を終えていたら店にたどり着けなかったことでしょう。

八王子に戻って「はり猫」に行こうと歩いていると東急スクエアの脇が騒がしい。ドラムがチンチキいって、ベースがチューニングしているので覗くと、創価大学のプリンスマーシー・ジャズオーケストラ(PMJO)がスタンバって音出ししている。はり猫は今度にして彼らの演奏を聴くことに。

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目の前で聴くのではなく、スタバでコーヒーを買い、タバコが吸える外のテラスで聴こえてくる音に耳を傾けようという趣向でこっちがスタンバっていると、まったくMCも曲も始まらず延々音だししているの、それも半端じゃないほどの長さ。ひょっとしたらプリマはフリージャズの集団即興演奏に転向して、実はこの音出しみたいなのが曲なんじゃないかと思えてくるほど。

そうこうしているうちに、商店会長らしき人のMCが入って、「いろいろな都合があって、あと20分ぐらいお待ちください」って言いやがんの。ホーン類は散々音出しして楽器が暖まっているし、ドラマーなんか汗かいて頭から湯気が出るほど暖まっちゃっているのに・・・間をつなぐためにサックスがジングルベルをバップでやったりしてようやく本番。ここでも、再び商店会長だか理事長だかが挨拶を始めて、演奏が始まった頃にはこっちの楽器(耳)が冷えてきたので、仕方なしに数曲聴いたところで退散。

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”Lena and Lenny"のメローなテーマをホーン群が一斉に奏でているところ。

こういうときに、律儀にスーツでそろえるのがうちの子達。

『三丁目の夕日』とはり猫

明日から『続・三丁目の夕日』が公開ということで、『三丁目の夕日』がテレビで放映されていました。

私はこれまで、この映画は敬して遠ざけていたんです。この手の作品が嫌いだからではなく、原作の大ファンだからです。大学院のラウンジに何冊か置いてあったのを読んで嵌り、古本屋でこのマンガを集め、集まりきらない分は「マンが喫茶」で読みふけりました。

だからなんですが、原作の味わいを映画化によって台無しにされていたら幻滅どころか腹立たしいので、敢えて観ないようにしていたわけです。しかし、どうもいい映画作品に仕上がっているらしいというたよりを聞きつけて、今日観てみました。

よかったです。

鈴木オートの社長があんな乱暴者になっていたのは疑問ですが、感動的でした。しかし、堀北真紀ちゃんと健太君は演技上手いですね。「スタンド・バイ・ミー」や「キッド」のエピソードのようなものが小さく含まれていたのもよかった。アクマ先生にあんな悲しい背景があったことも、映画を観て思い出し、泣けました。

ところで、『三丁目の夕日』と私がよく行く八王子のジャズ喫茶「はり猫」とは関係があります。というのは、『三丁目の夕日』の原作者が西岸良平氏、その夫人が木村泰子さんで、彼女の書いた作品「はり猫と猫くいでんしゃ」が元になって、この店名がつけられたからです。

昭和30年代とまでは行きませんが、昭和の香りの残る「はり猫」に来てみませんか?

クリスピー・クリーム・ドーナツとはり猫

今日は白山の帰りに新宿に寄ってきました。小田急の伊東屋で来年の手帳を物色しようと思ったからです。
最初に腹ごしらえをしようと思い、以前の記事でも触れた、新宿サザン・テラスにあるクリスピー・クリーム・ドーナツに行きましたが、バーガーキングの時と同じくものすごい列・・・

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ご丁寧に待ち時間が書いてあって(警備員の横の看板)1時間10分待ちと出ていました。ちょうど時刻が12:45だったので、1:10の意味ではないか確認しましたが1時間10分との事、当然並びません。仕方がないので近くにあったマクドナルドでやっつけ仕事のような食事をし、小田急へ。小田急は小田急でエスカレーターの工事をしていて伊東屋のある10階までなかなかたどり着けない。やっとこさたどり着いて手帳を見ましたが、まだ10月はじめなので全然充実していません。なんか上がり損したような気分で降りてきました(降りるのも一苦労)。

八王子に着いて紅茶を買って(アッサムの「シロニバリ」)、放射線通りを歩いていたら「はり猫」の看板に灯がともっていたので行きました。

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アイスコーヒーもあったけれど、ホット・コーヒーを注文し、Booをテーブルに持ってきて万年筆を取り出したところ。万年筆はペリカーノ・ジュニア。

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今日はキース・ジャレットのモントルー・ライブ『マイ・フーリッシュ・ハート』が流れていました。空気が澄んで西日が異様に強かったので、普段よりも明るい店内。また、普段たいてい私一人なのですが、今日は別のお客さんも来ていました。時に5人ぐらいお客さんがいて驚くことがあります。お客さんが帰った後のテーブル。

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キースはストライドに挑戦していたりして、「浮気はやめた」が終わって2枚目冒頭のの「ハニー・サックル・ローズ」辺りで店を出ました。

炎天下の散歩

今日も八王子は暑いですが、風が吹いているので日陰だとしのぎやすいですね。

それにしても、こんなに暑かったら家でじっとしていたいところなんですが、キセルの刻みが無くなりかけていたので、お盆でタバコ屋が連休を取る前にと思い散歩がてら市街地へ出かけました。

いつものKem Kamで刻みの「小粋」を購入すると、お腹が空いたので "Sherlock Holmes" へ。以前写真に撮ったときのコヒルガオみたいな花とは替わっていました。

Sherlock Holmes

日曜日なのにランチメニューを出していたので牛肉の焼いたのを注文して食べました。

ついでにレストラン兼喫茶兼ライブハウスの「ロマン」にも顔を出そうといってみましたが日曜日は定休日。

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ロリンズが写っています。以前はコルトレーンだったので、看板をリニューアルしたようです。

何はともあれ、刻みが無くなりかけているといった強烈なモチベーションがないとなかなか出かけたくない暑さではあります。

「はり猫」でマクリーン

今日は昼間、八王子のジャズ喫茶「はり猫」に。

今回は電話の電池も十分だったので少し内装を写してきました。

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いよいよ暑くなってきたので、メニューに「アイスコーヒー」が登場しました(はり猫ではアイスコーヒーは季節限定)。写っているノートは何十年連綿と続く店のノートで"Boo"というタイトルがついています。

オーディオサイドのほうは照明が暗いので写りが悪いですがこうなっています。

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中央部に赤くぼんやりと光っているのが、今日流れていたJackie Macleanのアルバムジャケット、下のアルバムです。

窓側は自然光が入るので比較的写しやすい。

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旧式のエアコンとその脇に(写っていませんが)ある扇風機に味わい深いものがあります。

はり猫はバスラの香りかラーメンか

今日はずっと若い友人と八王子のジャズ喫茶、はり猫へ行ってきました。

久しぶりに会えたことと、ちょっとした頼みごとがあってゆっくり話をしたかったのではり猫を使わせてもらったわけです。本当は今日こそ店内を電話のカメラで撮影して、「これだけ味のある内装だ」ということを公開したかったのですが、運悪く電話が電池切れ。ついでに電子辞書のアルカリ電池も切れたりして、今日という日はつくづく電池に祟られた一日でした。今度撮影させてもらって公開します。

店内ではピート・ラロッカの『バスラ』が流れていました。イラク復興支援ですっかり有名になってしまった街バスラですが、私はこのアルバムのタイトルと光栄の名作ゲーム『大航海時代2』で鍵となる町だったので強く印象に残っています。今日のはり猫はそういう意味で、中東の街の雰囲気をかもし出していましたが、申し訳ないことに友人と私はラーメンの話に打ち興じていました。

『はり猫』が模様替え?

今日は東洋大が休講なので(麻疹ではなく、体育祭です)、昼過ぎから駅前での立会演説会に賑やかしに出かけ、帰りにジャズ喫茶『はり猫』に寄ってきました。

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去年の記事の写真の使いまわしですが、放射線通り「ロッテリア」の4Fです。

階段を上がっていくと、4Fに店の入り口があるのですが、これまでと違い、やけにすっきりとしている。「ちょっと模様替えしたんだろうな」ぐらいに考えて店内に入ると、ずいぶんとすっきりしていてかなりの模様替えをした模様。いつもの通り、席に着き、暑かったのでコーラを頼んで、連綿と続くノートを見てびっくりしました。

2月頃、小火(ぼや)に見舞われていたようなのです。八王子に住んでいて全然気づきませんでした。火元は3Fとのこと。3Fといえば日焼けサロンですが、日焼けサロンならぬ丸焼けサロンにならずに済んだのがせめてもの救いです。
帰りがけにマスターに話を伺うと、出火当時ちょうど留守にしていたものの、入り口から階段、踊り場の天井まで真っ黒に煤けていたのこと。電気系統や水道管、ガス管などが傷んだため修復がてら模様替えのようになったとのことでした。出火原因はサロンの客の煙草の不始末。けが人がいなかったのも幸いでした。

トラブルというと、今はなきA&Fが、やはり上の階のレストランの水漏れで、何十年手塩にかけたJBLのユニットが駄目になり、代替機で演奏していたものの、その後まもなく閉店したことを思い出しますが、『はり猫』のJBL4343は幸い無事で、今日も元気に鳴っていました。ただ、ノートを見ると違うスピーカーが鳴っていたという記事もあるので、ひょっとすると修理して戻ってきたのかもしれません。

いずれにせよ、ザクザク儲かる業種ではないので、店の存続はマスター達の「心の張り」にかかっています。都内の名店を珍しがって廻るだけでなく、地元にある貴重なジャズ喫茶を、これからも応援していきたいと思い、また私も喫煙者だし、おまけに普段はキセルを喫んでいるので、火の始末は厳重にしようと決めました。

帰りに日焼けサロンの店員を睨めてやろうかと思っていましたが、マスターの話で客の不始末と分かったので、睨むのはやめました(笑)