下の記事にも書いたように、今日は有楽町で学会の講演会があり聴きに出かけました。「国際日本文化研究センター」という学会の講演会で、テーマはずばりジャズ喫茶。「日本のジャズ喫茶文化 ―反懐古趣味の視点」という演題でした。
講演の内容はジャズ喫茶論というテーマは興味深かったものの、普段研究を生業としている人間にとっては当然の方法論と視点に終始して、特にユニークなものはありませんでしたが、講師マイク・モラスキー先生は非常にユニークな方で、本業のかたわらライブハウスでジャズ・ピアノを夜な夜な演奏しているそうです。
また、私がずっと考えている「場のグルーヴ」についても非常に示唆的な話があり、刺激になりました。
マイク・モラスキー先生の著作と演奏
講演会では後半「武士道」をテーマとしたものがあったのですが、「武士道」になぞ興味がない町人で、そもそも「サムライ」なんて電通の作り出した、もう一つの新しいキャッチコピーとしか見ていない私としてはなんだか聴く気になれず、ならばいっそのこと久々に銀座を歩こうということで繰り出しました(レジュメを見るかぎり、講師の先生の話はそんな薄っぺらい、プチナショナリスティックな話ではなさそうでしたが)。
いつも行っていた三愛の丸いビルの「トワイニング・ティーサロン」がなくなってました。代わりに1?2階を使ってドトールが「ちょっと銀座的なドトール」を展開していて、喫煙席もあったのでアイスコーヒーを注文して窓際の席に陣取りました。
4?5丁目の交差点。和光は工事中で寒冷紗みたいな幕がかけられていました。
その後、あちこち撮って回ろうと思ったら、不味いことに電話の充電が切れかけている。残りの電池で銀座のau-shopを検索して8丁目にあることを突き止めて行きました。30分程度充電してもらっている最中に寄ったのが「Mブラン銀座ブティック」。
世間的には評判なのかもしれないけれど、文房具マニアからは酷評されている「M社銀座ブティック」ですが、結論から言うと文房具マニアの言うとおりでした(私が文房具マニアだからかもしれません)。まず一階からして感じが悪い。メインは時計とアクセサリー、そして偽装まがいで指導を受けたF社のシステム手帳ばりのSテム手帳のオンパレード。一気にげんなりします。
2Fはそれでも筆記具を扱っているのですが、ここの店員がなんだか勘違いしたような、若い兄ちゃん。「何かお探しでしたら、対応いたします」「いえ、ただ見ているだけですから」、「フフン、失礼しました」。
フフンが失礼だっつうの!たぶん、この兄ちゃんよりも私のほうがモンブランの万年筆を使ってモジやブンを書いているんだろうに、何でこんな「フフン」されなきゃいけないのさ、フフン!まあ、落ち着け自分、という感じでした。
そうこうしているうちに充電も出来上がったようで、auショップによって電話を貰い、意趣返しとばかり「Mンブランブティック」を撮ってやりましたよ。
銀座はいい町ですがなかなか出る機会がありません。以前、マイミクのよの字さんとライオンでビールを飲んだのが最後か、それともグレンロイヤルの革鞄を直してもらいにシップスに行ったのが最後か忘れましたが、しばらく行ってませんでした。
今回行って驚いたのは行き違う中国人の多さ。多分この写真の60%は中国人ではないでしょうか。
私は「だから中国人は」と短絡的に考えるおっちょこちょいには属していませんが、彼らの四川の同胞が苦しんでいる最中に「プラダ」「フェラガモ」でもアルマーニと思いました。もちろん、このことは中国から来ている知り合いのインテリゲンツィアにも伝えておきたいと思います。
バブル絶頂期にパリでブランド品を買い漁っていた日本人を彷彿とさせました。