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K. Fukao

成人式

今年はどこの成人式も穏やかだったので、「荒れる成人式」の報道が極端に少なくなったのかと思ったら、そうではなくて、googleでニュース検索をかけてみると荒れたニュースもあるにはあるんですね。おそらく大々的に取上げることで"Here I am! Look at me"(ここにいるよ、私を見て!)症候群の坊ややお嬢さんを勢いづかせることになりかねないため、あえて自粛的に報道を控え、代わりに夕張成人式などの感動系を流すことにしたのでしょう。悪い判断ではないと思います。

私といえば、成人式の思い出がないんですね。前の晩に滝山寮で大酒を飲んで、寝坊(寝ちぎり)をしたわけです。ただ、そもそも前の晩に大酒を飲む時点で行く気が全く無かったことは確かです。理由は、住民票を八王子に移して地元での成人式ではなかったため、モチベーションが低かったことや、当時はまだ寺でやっていましたが、寺の儀式は長くて勿体ぶっていて退屈なことが目に見えていたためです。しかし、本当の理由はおそらく、もう気持的に成人していたからでしょう。一年間、浪人しながら仕事もしていたし、社会人としての生活は一応送った。だからいまさら成人式でもあるまい、「成人するならいっそ成仏したい」などと言い歩いていました。まあ、とにかく斜に構えていたのは若気の至りですね。

ジャズブログでレノンの"Happy Xmas (War Is Over)"を引き合いに出して書いたことですが、すべての記念日や祭り、祝賀というものは、実践的かつ倫理的でなければならないと思うのです。実践的であるというのは、成人したから何かが変わるわけではなく、何かを変える激励の契機にすべきだということです。倫理的であるということは、酒を飲んで成人式で暴れるのも、粛々と儀式に参加するのも、あるいは私のように二日酔いで寝ちぎるのも、それはすべて自己を投棄して選択し決断していることだという意味です。夕張の若者のように所与の環境に強いられた場合であっても、彼らは決断して成人式を開催したわけです。そこに人は感動を覚えるのです。

私も、これからは「毎日が成人式だ!」ぐらいの気持ちで進んでいきたいと思います。

今月の紅茶(アッサムティーとミルクブラウン)

景品で貰ったダージリンについては先日書きましたが、買ったほうのアッサムについては書き忘れました。アッサム「ディクサム・ブロークン」BOP。ティップの多い紅茶です。ティップとは白っぽい茶葉(芽の部分)で、これが多く含まれていると茶にコクが出るといわれています。

assam leaf

写真に見える白っぽいのがティップ、決してゴミやホコリではありません。下の写真はストレートの状態。水色が濃く、味も香りも強めなのが特徴です。

assam1

ストレートで飲むのが通だと思っている人も多いようですが、私はこの考え方には断固反対で、紅茶の場合いくつかの例外的なお茶を除いてミルクと砂糖を使ったほうが断然おいしくなると思います。また、ミルクはミルク(牛乳)でなくてはならず、生クリームやコーヒークリームを使うと脂肪分が勝ちすぎて、バランスが悪くなります。砂糖はいかなる場合にも使うほうが良く、特に渋みの強いダージリンのファーストフラッシュなどを無理してストレートで飲んで、渋さを我慢する必要はないわけです。

さてミルクを加えていくと、水色はミルクブラウンになりますが、この時、ミルクが少なすぎると腰のくだけた色合いになり、多すぎると白けた色合いになります。ミルクがまだ足りない状態の写真がこれ。

assam2

さらにミルクを加えていくと、前回の記事にも書いたとおりベストなポイントに達して、この時点で飲むのが理想的です。

assam3

ちなみに、今回は電話のカメラで撮るために先に紅茶を注ぎ、後から牛乳を入れましたが(ミルクインアフター)、普段は先に牛乳を入れて、そこに紅茶を注ぐミルクインファースト式で飲んでいます。また、写真のティーカップにはソーサーがついていませんが、これは半端ものを安く買ったので最初からついていませんでした。ウェッジウッドのインディアというカップで、色合いがミルクティーに向いていたので買いました。

今月の紅茶 あるいはダージリン論 あるいは共感覚について

正月に紅茶が空になったので買いに出かけました。目当てはウヴァのクオリティーでしたが、ちょっと遅かったようで売っていない。仕方がないのでアッサムのディクサムを買いました。これは以前にも紹介したことがありますが、アッサムらしいアッサム、濃い水色で味も香りも強く、ミルクティーにすると(というより、ミルクティー以外で飲みようがない)、ミルクキャラメルのような口当たりになります。

正月だったので福袋の景品がついていて、帰って開けてみるとダージリンのオータムナル(秋茶)が普段の半分ぐらいの量(20g)入っていました。ダージリンといえば世界三大銘茶の一つ、セイロン(スリランカ)のウヴァ、中国の祁門(キーマン)と並び称される銘茶ですが、私はあまり飲むことがありません。理由は単純で私は普段ミルクティーを飲むのですが、ダージリンはミルクティーにあわないからです。その原因はずばり「色」にあります。薄いんですね。

darjeelin

この薄いところに牛乳を入れるとものすごく白けた色合いになり、それに比例して味もシラケた感じになります。今回貰ったオータムナルなどわりと香ばしい香りでミルクと合いそうなのですが、色がヘタルので駄目です。一方、上手くジャンピングさせて濃く出したウヴァや多少下手な淹れかたでもアッサムなどは、そこにミルクを注いでいくとある時点でベスト(つまり美味しそう)な色合いとなり、そのポイントで飲む味は格別です。色を飲んでいるわけではないのですが、不思議なものです。

こういう原理を「共感覚(synaesthesia,シネスシージャ)」と言うそうです。五感が独立してではなく、互いに関連しながら感覚を生み出す仕組みのことだそうです。なるほど、たとえばランボーが「母音」という詩の中で各母音の色合いを定義しているように、ある音がある色を連想させることはあるようです。真っ青に着色されたカレーがいかに食欲を減退させるかを実験しているテレビ番組もありました。また、香道では香りを「聞く(利く)」などと表現します。

ダージリンの場合、この共感覚が邪魔をして、ミルクティーにすると美味しく感じられないのです。

一年間ありがとうございました(年賀に代えて)

今年(2006)一年間、どうもありがとうございました。

本年は私にとってまことに激動の一年でしたが、皆様からのご支援をもって充実した日々を過ごす事ができました。

明年(2007)もまた変わらぬご愛顧をお願いいたしますとともに、皆様のご健勝・ご多幸をお祈り申し上げます。

一日早いですが、ご住所を存じ上げない方もいらっしゃいますので、年賀に代えて。

nenga07

夕焼け二題

八王子は夕焼けの町といわれますが、実際夕焼けは綺麗です。昨日と今日、それぞれ美しい夕焼けの光景を目にしたので電話のカメラに収めました。

sunset1

これは八王子市内の放射線通りに建つシルバーの建物に夕焼けが当たって金色に輝いたものです。この直後、再び建物は元の銀色に戻ってしまいました。一瞬のことです。

sunset2

こちらは先ほど撮ったもので、創価大学の本部ビルに夕焼けの雲が映りこんだものです。これも一瞬の命でした。ところで、本当は本部ビルではなくて本部棟というのですが、この前の作文の課題で、本部棟の「棟」を和英辞書で引いたのでしょう、「棟(むね)」の意味のridgeを当てている人が多かったのでわざと本部ビルとしました。Ridgeというのは山の尾根や屋根の棟、つまり細長く続く高い場所をさす言葉です。Headquartersが正解。

今月の紅茶

久しぶりに新発売の紅茶を購入しました。

ルピシアのアールグレイ・グランドクラシック。パンフレットの説明にはこうあります。

英国のグレイ伯爵が惚れ込み、アールグレイの元となった銘茶を再現しました。燻製茶の個性に中国の果物・龍眼の繊細な香りが調和した、優雅な風格が魅力です。

ラプサン・スーチョン(燻製茶)入りのアールグレイというと、以前にも書いたフォートナム&メイソンが有名ですが、今回買ったグランドクラシックは、店頭で香りを聞くと、それほど強い個性はなくて飲み易そうでした。

grandclassic

水色は写真のように薄く、透き通っています。香りはやはりそれほど強くなく、F&Mのようにケムリ臭くて驚くということはありません。また、茶葉に混ぜられているドライフルーツの龍眼がかなり香りを出して、なんとなく以前に嗅いだような記憶がありますが思い出せません。

一口啜ってやっと思い出しました。以前よく飲んでいた、ロイホ(ロイヤルホスト)のパラダイスティーです。最近はあまりロイホにも行かなくなったので今でも扱っているかどうか分かりませんが、ひところは三日にあげず通っては、コーヒーにも飽きてよく飲んでいました。懐かしくなって調べてみると、ネット販売されているようです

paradise tea

アールグレイ・グランドクラシックは、これに軽く燻製香を加えた香りで、締りがあります。少し高いのですが良い買い物をしました。本当はもう少し香りがきついほうが好きなので、ラプサン・スーチョンを単独で買って、ブレンドしてみようかとも思っています。

紅葉の続き

今週の水曜日には、まだ芯の方が緑だったもみじも、ようやくと木全体が赤くなっていました。
朝、行きがけに撮った写真がこれ。

maple in the morning

曇っていたのと前日の雨で湿度が残っていたのか、すこし靄がかかったようになっています。

今日で東洋大のほうは今年最後の授業でした。帰りがけに撮ったのがこの2枚です。太陽も出ていたのでくっきりと取れたのですが、2枚目のほうは色目が変ですね。ピンクになっていてまるで春の桜みたいです。

maple in the afternoon

maple in the afternoon2

撮っていると、おそらく東洋の学生さんでしょうか、若者が同じように撮影していました。彼のほうはデジカメだったので、かなり綺麗に撮れている事だと思います。二言三言交わして分かれました。

都心は暖かい?

八王子では冬の寒さが身に沁みるけれど、都心のほうは意外に暖かいんじゃないですかね?
週二日、文京区に行っていることは以前にも書きましたが、白山という土地は寺が多いところなので、モミジなどが結構ある。今日、ふと見てみるとまだぜんぜん紅葉していない。

maple

先のほうは紅葉ですが、芯のほうにはまだ緑が残っています。やはり都心は暖かいんですかね?しかし、もう12月ですよ。

メタルを録音するからメタルテープって言うんじゃないよ

カセットデッキをヤフーオークションで落札して、カセットテープ的生活をしていることは以前に書きましたが、テープというと同じくオークションで落札したものや、ヨドバシで売られているものを使っていますが、ヨドバシにはメタルテープがないんですね。つまり、メタルテープの新製品は出ていないわけです。全部撤退。そんなわけでヤフオクのほうでもメタルとなるとすぐに値が上がったり、もとから強気で値段設定していたりでちょいと手が出ない。結局以前に落札したよりどりテープ詰め合わせの中に含まれているメタルを大事に使っていたわけです。

ところが昨日街を歩いていたら、とある貸本屋の店先でメタルテープがワゴンセールで売られていて、どれも50円なんていう値段がつけられている!当然のごとく、長時間のもの(70分や90分前後)を選び出して(46分や60分はまだストックがあるので)店内に持ち込むと、なんと、店内にはさらにグレードの高いメタルテープが同じく50円で売られている。そちらにしてもらってとりあえず10本ほどを500円で購入してきましたが、また行くので店の詳細は書きません。

metal tapes

iPodなどを活用している現代人からすれば、全く興味のない話なのは分かっているんですが。

ちょっとしたトラブル?

つい先日、都営新宿線で面白いトラブルがありました。
新宿駅を出てこれから神保町に向かおうという時に、車内の電光掲示板を見たら「多摩境」となっている????
多摩境というのは南大沢と橋本の間にある駅で、これから向かう方向とは反対にある。反対というより、全く距離が違うので新宿の次が多摩境などということはありえないんだけれど、一瞬「あれ?反対の列車に乗っちゃったかな?」と思いました。電光掲示板のプログラムの部分が壊れていた、あるいはずれていたのでしょう。おかしいことに律儀なまでに駅を刻んでいきます。曙橋が多摩境なので、次の市ケ谷は「南大沢」と表示されます。この辺で何人かの乗客が気づいたようで、ゲラゲラ笑う人がでてきます。実は、この市ケ谷でのショットが一番いい角度で、駅の看板「市ケ谷」がドアから見えて、なおかつ上の電光掲示板に「南大沢」と出ていたのです。ここを撮りたかったのですが、そのドア付近に女子高生が立っている。別に悪いことをするわけではないのだけれど、女子高生のいる方向に向けてカメラ付き電話を向けるのはためらわれたので、このショットは逃しました。

そして次の駅で撮ったのがこれ。

metro

上には京王堀之内となっていますが、九段下です。