diary

ものをいただく

何かいいものを頂いたという話ではない。

ものもらい(=めばちこ)に罹った。日曜日の昼ごろから右目の下や小鼻の辺りがチクチク痛んで「こりゃ顔面神経痛かしら?」と気に病んでいたところ、夕方からその痛みが右上瞼に集まってきて、ちょいと腫れはじめた。

翌朝、お岩さんというほどではないが、見てすぐ分かる程度に赤くなっていたので出勤前の時間を利用して駅前の内田眼科に行った。膿が溜まっているほどでもないので、飲み薬と目薬と軟膏を出してもらい今日で三日目だが、早めに目医者に行ったせいかもう収まりかけている。

いずれにせよ、内田眼科は受付嬢も看護師も、お医者も美人だったが、これは眼病のせいではないと思う 😛 もっとも目医者で目の保養なんて洒落にもならないが。

『相棒』第8話「ボーダーライン」

昨日の『相棒』はかなりティープな話であった。親しい相棒フリークと話しても「重かった」「身につまされた」という声が多い。

就職氷河期といわれた世代に大学を卒業し、思うに任せぬ日々を歩みつつ、どんどん転落の淵にまで寄ってしまい、ついにボーダーラインを一歩右側に寄ってしまった男の話とも読めるし、押し寄せる幾つもの絶望の波の中、最後の軽いプッシュが彼に命のボーダーラインを踏み越えさせてしまった、とも考えられる多義的なタイトルである。

ゲストの山本浩司(こうじとよむらしい)さんは、それまでも性格俳優としての実績がある人だが、今回の演技でその名声はいやがうえにも高まったと思う。とりわけ、無料でパンが食べられるカフェでパンをほおばる姿は、この国のすがたを象徴的に表していた。小泉内閣の時に、首相以下髪を振り乱して発狂したように「自己責任論」を振り回して以来、この国がもともと持っていたはずのやさしさがどこかへ消し飛んでいるような気がする。そのやさしさとは何か?

最後に右京さんが「彼もまわりの人にも手を差し出す勇気がなかった」と言ったが、この台詞にすべてが集約されている。

「勇気とは慈悲」あるいは「慈悲は勇気という形で現れる」といわれるが、そのやさしさとは慈悲、勇気という形の慈悲なのではないか?それがこの国から、当分消え失せていることが悲しい。そんな問題を突きつけられるようなエピソードであった。

麺屋 侍

一週間ほど前だが、八王子に新しくできた「麺屋 侍」に行ってきた。
教え子の高校生が「美味しいと」教えてくれたからだ。

ここのベーシックは「九州極味」らしく、そこに唐揚げ+ごはんのセットをつけるといいらしい。
またカウンターの後ろ(背中側)に付け合せのおかずが用意されていて、これを取る。
紅しょうがとにんにくは取らず、高菜、昆布と椎茸の佃煮、ピリ辛モヤシ、マカロニサラダ。このピリ辛モヤシをつまみんでいると無性にビールが飲みたくなり、注文しようとした矢先にラーメンと唐揚げセットが到着。

うーん、カロリー的になかなか凄いことになった 😛
ラーメンは大騒ぎするほどの味ではないが、もちろん不味くはない、安定した部類であろう。
また接客もよい。

しかし、ここはラーメンだけを食べるのではなく、ガッツリ食事をする店であることが、これらをイソイソと摂取しつつ痛感された。
ラーメン道を追求しているようなお客ではなく、食べ盛りの若者にぴったりの店である。繁盛して欲しいところだ。

BGMはホーン入りのR&B、女将さんだろうか、バーブラ・ストライザンドを美人にしたような人がラーメンを作っている。

文京区小粋行脚

「小粋」を捜し求めて八王子市内のたばこ屋をめぐったが思うような釣果を得られず、水曜日に東洋大学に出講した帰り道、文京区のたばこ屋を行脚してみた。
まずたばこ屋の検索だが、こちらにはiPhoneという強い味方がいて「文京区 たばこ店」で検索すると、たちまち地図にピンの刺さった検索結果がでる。本郷から御茶ノ水にかけて都合3ヶ所ヒットしたのでめぐってみることにした。

三田線を春日で降りて、春日通りを本郷通にぶつかるまで歩く。

途中はるか向こうにスカイツリーが見えてくる。

本郷通にオントゥーして御茶ノ水方面に曲がり1軒目に行ってみたが「そもそも小粋は扱ってません」とのこと 🙁

まっつぐ御茶ノ水方面に向かうと、2軒目が。ここは閉まっている。

3軒目はもう御茶ノ水ってあたり。医科歯科大が右手に見える。

この店は店先に喫煙コーナーを設けているが、なんと言ったらいいのか、60年代の立ち飲み屋みたいな風情で写真に撮りたかったが、「もし売っていた場合、あまり宣伝したくない」という自己中心的な思いから撮らずにおいた。だがしかし、ここも取り扱いなし。結果は、前回と同じく釣果ゼロ。

うーむ、明日あたり、JTに文句言ってやろうかしら。

リラックマ登場

先日京八にリラックマが来ていた。

京八駅ビル8Fのアートマンだ。多くの人が群がって写真を撮っていたので私も一枚パチリ。

最近ブログの更新が飛び飛びになっていたのは、パソコン備え付けのSDカードリーダーが不調で認識してくれなかったからだ。今日ドスパラでマルチカードリーダーを買って復旧したのでちょっと前の写真だがアップしてみた。

こういう幼稚なキャラクター類にあまり興味はないが、リラックマは見ていると癒される感じがする 😛

おお「小粋」

シガレットが大幅値上げする前からずっとキセルタバコを飲んでいた。

銘柄は「小粋」、これ一つしきゃ今はない。

ところが最近この小粋に異変が起きてるそうだ。圧倒的な品薄。
今回の値上がりで小粋は330円→360円となったが、これは他のタバコの大幅値上げに対してずいぶんと小幅な値上げであった。それだけあまり需要がなかったのであろう。おまけに小粋は一箱で3-4日は持つ。かなりのコストパフォーマンスだ。そして何より、美味い。じつに上品な薫り高いタバコなのだ。

値上げ以降、そのことに気づいた愛煙家が小粋に殺到したのだろうか、予約しないと手に入らなくなった。

今回、いつものタバコ屋で聞いて12/22に2カートン(これはJT側の出している割当量らしい)入るので4個ほど予約しておいた。だかそれまでが問題である。もう残り一箱しきゃない、、、さてどうしやう・・・明日は八王子を行脚してみる

志ん生の「岸流島」。キセルにまつわる愉快な噺だ。

相棒 Season 9 第4話 「過渡期」

相棒シーズン9が始まってまだ4話目なので早計かもしれないが、今日の第4話が今期を代表する一作に入るのは間違いないと思う。

まずキャスティングがよい。山田吾一のとっつあんに怪しい性格俳優の螢雪次朗、そしてずうとるびの新井康弘という渋さ。3人が3人とも、どこか怪しく胡散臭い。派手さはないものの演技にひだがあり、観ていて安心できる。

そして本がよい。前半ですべての手がかりが開示され、それが後半になってひとつに収斂していくだけでなく、手がかりの提示方法がミスリードの役割も担っていて実に巧みである。

今回のようなエピソードが相棒の醍醐味であり、このドラマを息の長いものにしているのだと思う。

天津餃子房

大珍飯店については前に書いたけれど、夏ごろに見つけた店が天津餃子房。

場所は横山町郵便局の横、昔を知っている人なら吉野家の跡。

ここの特色は、鉄鍋餃子系の店と違って愛想のいいところ。美人の奥さんが笑顔で迎えてくれる。また店内も掃除が行き届いてるのもポイント。そして、どの料理を頼んでも味がよい。特におすすめは麻婆豆腐で、八王子では数少ない「四川風」の味が堪能できる(ただし劇辛) 🙂

ランチタイムだと近くのオフィスのOLさんやサラリーマンで混んでいるが、回転率もいいので待たされることは少ない。

昨日のランチは木須肉(ムースーロー)、私の定番だ。

普通のムースーローよりも野菜の種類が豊富で、蓮根や玉ねぎまで入っていた。玉ねぎは余計だったと思うけれどね 😛

いま八王子で美味しい中華が食べたいなら、天津餃子房か大珍飯店だと思う。

相棒 Season 9

『相棒』のシーズン9が始まった。
今回は「初回2時間スペシャル」ということもなく、普通に1時間番組のようにみえたが、やはり「つづく」だった。

石原軍団の徳重聡が出ているということで少し危惧して観ていたが、今週はあまり絡むことなく、最後に逃げていった 🙂
というのも彼のみならず、石原軍団の役者は概して単調で演技にひだがなく、その割りに(というかそれゆえ)演出を過剰にしてなんとか雰囲気を持たせることが多くてあまり好きな役者たちではないのである。冒頭で「軍団」臭い演出が垣間見えてはいたが、中盤からはいつもの相棒。

米沢さんがやたら強気で伊丹に対して、「私が(右京さんを)お呼びしましたが何か?」といったのが印象的だった。捜一との関係も、対立というより、半ばあきらめの雰囲気。後半、神戸が積極的に捜査にかかわってきたのに対し、右京さんが嬉しいくせに「にんまり」という表情を抑えつつ対応したところも印象深い。こういう演技ができないから「軍団」は嫌いなのである。

Sonny Rollins 日本公演

ロリンズを聴きに日比谷まで行ってきた。

会場は東京国際フォーラム。親友が誘ってくれたのだが、最初「え?ロリンズ???」という思いだった。一応ジャズアンテナはビンビンに立てているので亡くなったとは思っていなかったが、何年か前に「これが最後の日本公演」といわれていた記憶があるからだ。

なにせ高齢である。

いくつかと言うと、御年80歳。今回の日本公演も「ソニー・ロリンズ80歳記念日本公演」と冠されているのだ。男性で、しかも管楽器で80となるとすごいことである。音が出るだけでも御の字である。パーカーの35歳は夭折に過ぎるにしても、偉大なるサッチモが70歳、デクやゲッツも60代で亡くなっている。仮に生きていたとしても吹けていたか疑問でもある。だから「聴きに」行くというより「見る」ぐらいな感覚で行くことにした。

登場した時、やはり「見に来たんだ」と思った。志村けん演じる老婆みたいに腰が90度に曲がってサックスのほうが鋭角的に腰の上に来ているようなおじいさんがよたよたと歩いてきたからだ。客席に一礼して始めたのは”Nice Lady"。ここしばらくずっとこれがテーマ曲のようだが、こっちの腰が抜けた!音が若いのである。いや力強いのである。サキコロの音は「作られた音」であることがしばらく前にばれているのだが、「ジャズに恋して」とか「ロードショー」と同じサウンドが会場の隅々にまで浸潤してくる。至福のときである。涙すら沸いてくる。そうして見ているとロリンズの腰もゆっくりと伸びて「かくしゃく」としてくる。不思議なほどだ。

この歳なので、さすがに3コーラスとかのアドリブはとらず基本的にリズム隊とフォーバースで進めて行くのだがそれでも深いサウンドと、時にアウトすらするパワーでバラードの"In a Sentimental Mood"までの前半を終えた。

後半は"If I Should Ever Leave You"から始まり、ラストの、そして再びの "Nice Lady" まですばらしい演奏だったが、どうも前のほうに本当の "素敵な女性"がいるのか、そっちに向けてばかり演奏していた気がしないでもない :) それでも元気なことはいいことだ 😛

アンコールは、ツボを押さえて "St. Thomas"!会場全体がどよめく。

見るつもりで出かけて、聴いて帰ってきたすばらしいコンサートであった。

90歳記念公演も50代の私で聴きに行くつもりである。

途中休憩でオモシロハプニングがあったが、それについてはまた今度。