Author Archives: fukao

About fukao

K. Fukao

梅雨空に一瞬

今日は一日中梅雨空でしたが、7時前になって急に西の空が明るくなってきたので、ブラインドを上げて見てみたら雲間から日の光が差していました。

夕焼け1

写真右下に写っている光は、浅川河川敷の盆踊りの提灯です。「葉っぱギラギラギィラギラッ、ハッ?♪」と太陽の町、八王子が流れています。正面ちょっと右に創価大学の本部棟が写っているのですが、シルエットで分かりづらいですね。もっと空に向けて撮った写真が下。

夕焼け2

太陽の町、八王子ですが、正確な曲名は「太陽おどり ―新八王子音頭―」というようですね。

セブンイレブンnanacoカード

nanaco card
普段使っているセブンイレブンの、昼間のおばさんに強く勧められてセブンイレブンのナナコカードを作りました。あらかじめネットで申し込んで、用紙をプリントアウトしておいたのであっという間に作ってもらえました。とりあえず2,000円チャージしましたが、何日持つやら。

ジェフリー・アーチャー 『十二枚のだまし絵』 (新潮文庫)

私の好きな、そして仕事っ気抜きで気楽に読めるジャンルが探偵小説や法廷ミステリー、そして今日紹介する本のようなミニミステリーです。ジェフリー・アーチャーはロンドン市議会議員やコモンズの議員を最年少で務めた人物ですが、日本では小説家として有名であり、特に阿刀田高や星新一の短編に通じるストーリテラーとしての魅力とピリリと辛い風刺が効いた作風で私の好きな作家の一人です。この『十二枚のだまし絵』も、タイトルから分かるとおり12の短編からなっていて、一つ一つが実に味わいのある小品なわけです。

原題は Twelve Red Herrings. Red herring(燻製ニシン)とは「人の注意を他にそらすもの」という意味があり、転じて推理小説などで読者をミスリードするための仕掛けをさす言葉です。最後の訳者解説によれば12作品それぞれ、どこかに「燻製ニシン」に通じる言葉が出ているということです。ここでは実際に読むときのネタバレにならない程度に、各作品の魅力を紹介したいと思います。

  1. 「試行錯誤」 妻と浮気相手に謀られて無実の罪に落とされた男が、いろいろな人を味方につけて自分の無罪と相手の罪を暴露していく。軽妙な語りが面白い。
  2. 「割勘で安あがり」 100万ポンドの宝石が欲しい美人。愛人の金持ちは50万ポンドまでしか出さないという。さてどうやって手に入れる?
  3. 「ダギー・モーティマーの右腕」 苦労の末手に入れた品物を、ケンブリッジのボートクラブに贈るがあまり歓迎されない。どうして?
  4. 「バグダッドで足止め」 フセイン政権下のイラクから亡命し、政治犯として死刑を宣告された男。絨毯の買い付けでトルコからアメリカに戻る途中、エンジントラブルでバグダッドに着陸する羽目に。
  5. 「海峡トンネル・ミステリー」 女にだらしない親友に、新作の構想が出来たので聞かせたいと誘われる。聞いているうちに気まずくなる。
  6. 「シューシャイン・ボーイ」 セント・ジョージスの総督に命ぜられ政治家。近くマウントバッテン卿が来ると知らされて大慌て。
  7. 「後悔はさせない」 恋人を受取人に生命保険をかけた男。検査にパスした数週間後急死する、しかもエイズで。
  8. 「高速道路の殺人鬼」 そこは殺人鬼が出るというハイウェー。後ろのトラックがハイビームのままずっと自分の車を追いかけてくる。逃げ切れるのか?
  9. 「非売品」 才能ある画家は、しかし間違った男を愛してしまった。
  10. TIMEO DANOS ギリシアに旅行に行った倹約家の男とその妻。ギリシア陶器のお土産を買うのにもすったもんだ。
  11. 「眼には眼を」 最後タイトルが納得できるオチ。
  12. 「焼き加減はお好みで」 エンディングをお好みで選べる。私は3の「オーヴァーダン(焼きすぎ)」がよかった。

文庫は現在絶版のようですが、ブックオフなど古本屋で安く売っています。

バーガーキング、再び

東洋大学の授業終わりに再びバーガーキングへ行ってきました。といっても、前回はそこを目指したわけではないのですが、駄目となると人間てぇのは余計にやりたくなるもので、前回の行列のせいで今日はわざわざバーガーキングを目指しました。

そこで「動く歩道」を利用。

動く歩道

これは都庁まで続くのですが、「うむ、石原都知事めぇ、こんな贅沢なもの・・・」と思い、ふと気づきましたが、これは現都知事の作ったものじゃなくて、ホームレスの立ち退きとかで荒れていたときは青島都知事の時代だったんですよね。イカンイカン、何でも悪いことは現都知事のせいにしとけばいいという性分が身についているなぁ 😛 などと、あまりにスムーズな歩行のおかげでいろいろなことを考えていると、あっという間に住友の三角ビルの横に出ました。このビルの前を横切ると新宿アイランドです。

今日は平日で、おまけに小雨そぼ降る天候、列などないだろうと期待していましたが、それでも2?3分程度の列はできていました(お昼時だったせいもあるのでしょう)。メニューのチラシが置いてあるので、並んでいる間に何にしようか決めるのですが、折角なので一番贅沢なものということで「ダブルワッパーチーズ」に決めました(「ワッパー(whopper)」とは「どでかいもの」という意味)。ところがお釣りを貰って気づいたのですが、店の人は「ダブル」のない「ワッパーチーズ」だと思ったようなんですね。確かに、ワッパーチーズが出てきました。特にダブルでなくてはいけない理由なかったので、そのまま貰って席に着きました。これがワッパーチーズ。

whopper cheese 1

サイズ比ということでよく使われるタバコの箱を脇に置いてみましたが、そのサイズの大きさが分かると思います。タバコの箱を二つ並べてそれが収まる程度の円を描くと出来るサイズです。マックよりいいのは野菜が多いところ。中身を少し。

whopper cheese 2

具は、ハンバーグの他、レタス、たまねぎ、トマト、ピクルス、そしてチーズが乗っていました。チーズは香りや味の強い種類でコクがありました。ハンバーグもグリルされた香ばしさが出ていたので、丁寧に作っているのですかね。そしてなんといってもこの量です。

私も大食いでは人後に落ちないつもりでしたが、これを一つ食べたら、かなりお腹がくちくなりましたよ。ダブルだったら降参していたかもしれません。話の種に食べに行って、十分満足できると思います。

ロンドンパブ シャーロック・ホームズ

クリーニングを出しに街に出かけました。

途中、駅前放射線通りの一角が白い花でデコレートされ、そこだけロンドンの街角のようになっていたので写真を撮りました。

Sherlock Holmes 1

ロンドン風パブのSherlock Holmesです。数年前、暇があったときは昼間によく行っていました。ここではギネスが飲めシガーを吹かすことが出来るのです。現在はよくわかりませんが、当時は店内でもシガーを販売していました。売ってなくても大丈夫。すぐそばにタバコ専門店KemKamがあり、ここにはCohiba(コイーバ)やMontecristo(モンテクリスト)をはじめとしたプレミアムシガーが、きちんとシガー専用棚に収められて売られているからです。ここで一本買い、Sherlock Holmesでギネスやモルトウィスキーを啜りながらシガーを吹かすのもいいものです(今は暇がなくて出来ません・・・ 🙁

店の入り口はこうなっています。

Sherlock Holmes 2

また夏休みになったら、シガーを吹かしに行こうかなと思っています。

店の詳しい情報は

SHARP AQUOSのCM曲(ビッグバンド風G線上のアリア)

Sharpの液晶テレビ"Aquos"(アクオス)のTVCMは現在「セザンヌ」篇ということで、セザンヌが80枚以上描いたといわれるサント・ヴィクトワール山をテーマにしていますが、バックで流れるビッグバンドジャズ風のG線上のアリアが気になって仕方がないんですね。

で、気にしているだけでは何も解決しないので色々調べたところ、次のような曲だということです。

        

  • 「G線上のアリア」を原曲に、このTVCM用にアレンジしたオリジナル曲
  • 原曲:G線上のアリア(作曲:J.S.バッハ)
  • CMソングタイトル:G線上のアリア ?A kind of joy
  • 作詞:PAT SEYMOUR
  • 編曲:田中浩一
  • 歌唱:Theresa James
  • 演奏:沢井原兒 ENSEMBLE

CM用オリジナルなので残念なことにCD化はされていないし、する予定も今のところ無いそうです。タメの利いたアンサンブルで、ポストベイシーのベイシー・バントとかそういうものをイメージしていました。演奏の沢井原兒さんについては名前すら知らなかったのでネット検索してみると、通称「ゲンさん」、関西出身のマルチリード奏者だそうです。知る人ぞ知る実力派のプレーヤーのようで興味が沸きました。

CMはシャープの広告ライブラリーで観られます。

ホルモン屋

近所に新しくホルモン屋が出来たので、法学部の先生と行ってみました。

結論的にはデカルト懐疑主義に陥るような感じでした。もっとも「故に我あり」というようなホルモンではなく、むしろ、「何処に汝あり?」と思うぐらいホルモンの少ないホルモン焼き・・・店のお薦めだそうですが、あまり感心しないで野菜ばかり食べていました。

酒類もあまり量がなく、ほどほどに飲んだつもりでも、料金のほうは思いっきり飲んだような料金になっています。

この店、私は懐疑的な印象を持ちました。もっとはっきり言えば否定的な印象、さらにぶっちゃければ大きく×をつけました。あくまでも個人的な感想ですがね。

今月の紅茶

今月はもう終わりかけているのですが、6月中は大学の職員から頂いたさまざまなお茶を飲んでいました。フォションのアップルティー、トワイニングのダージリン、もう一つマレーシア産の正体不明のお茶です。

これらはまだ残っているのですが、いよいよ蒸し暑くなってきたので今日は紅茶とスパイスを買いに出かけました

tea and spice

スパイスは以前も紹介した「カルダモン・アンド・ペッパー」。紅茶のほうは普段よく使っている「シロニバリ(CTC)」、アッサムの茶です。相も変わらずめんどくさがりなので、チャイを煮立てたりせず葉っぱと一緒にしてお湯を注いで作ります。

しかし今日は蒸しますね。家のベランダから市役所のほうを撮影した写真がこれ。

rainy season

市役所が雨と蒸気で霞んでいます。

Too hot the eye of heaven shines

Shall I compare thee to a summer's day?
Thou art more lovely and more temperate.
Rough winds do shake the darling buds of May,
And summer's lease hath all too short a date.
Sometime too hot the eye of heaven shines,
And often is his gold complexion dimm'd;
And every fair from fair sometime declines,
By chance or nature's changing course untrimm'd;
But thy eternal summer shall not fade
Nor lose possession of that fair thou ow'st;
Nor shall Death brag thou wander'st in his shade,
When in eternal lines to time thou grow'st:
So long as men can breathe or eyes can see,
So long lives this, and this gives life to thee.
(William Shakespeare: Sonnet 18)

(君と夏の一日を比べてみようか?
君のほうがもっと美しく、もっと温和だ。
すさぶ風が五月の柔らかなつぼみを揺らすことはある、
また夏の貸借期間はあまりにも短い日にちしかない。
時に天をめぐる太陽という目があまりに熱く輝く時もあれば、
その金色の顔色が雲にさえぎられることも多い。
そしてまた、美しきものもいつかはその美しさから滑り落ち
たまたま、あるいは自然の変化によって崩れてゆくものだ。
でも、君の永遠なる夏が翳りゆくことはないし、
今君が持っている美しさの所有権を失うこともない。
あるいはまた、死の谷の影を君が歩むと、死が威張ることもない、
この永遠の詩行の中で時のある限り永遠に茂るのだから。
人が息をし、人の目が見える限り、
この詩は生きつづけ、君に命を与える。)

シェイクスピアの154篇からなる『ソネット』のうちでももっとも有名なものの一つが、この18番ソネット"Shall I compare thee . . ."です。例えば映画Shakespeare in Loveでは主人公シェークスピアがヒロインに送る詩がこの一篇であり、Darling Buds of Mayというタイトルのテレビシリーズも撮られています。上のタイトルに挙げた一節は、私が「暑過ぎ!(too hot)」というと、すぐさま口をついてでる口癖なので取り上げました。

しかし、この詩は名作です。永続性と脆弱性、若さと老化、美と醜、などといったアンチノミーが整然と、いや雑然と併記されています、"ars longa, vita brevis"ということわざの誤訳(本来は、「技能を修得するには長い月日が必要なわりに、人生は短い」=「少年老い易く学成りがたし」なのですが、「芸術は長い、それに比べて人生は短い」と芸術の優越性のように解釈されることが多いのです)を地で行ったような、芸術の優越性を物語っているようにも響きます。

しかし違うと思うんですね。これは、シェークスピアの宣言であると思うわけです。だからこそ、11行目でバイブルの『詩篇』に抗うようなことを(ここは『詩篇』の23章「たとえ死の谷を歩むとも、私は怖れません」を意識した一節です)かいていると思うのです。『ハムレット』でも「自然に向かって鏡を掲げる」という下りで、彼は自分の芸術家宣言(本来は芸術意識の登場以前なので、劇作家、詩人宣言です)をしていますが、これと呼応します。

最後の対句(couplet)など、生きているうちに一度は書いてみたいものです。「人が息をし、人の目が見える限り、この詩は生きつづける」・・・かっこよすぎます。それにしても、この頃のソネットに多用される「法学部的ターム」、シェークスピアはこの頃訴訟でも抱えていたのでしょうかね?

新宿(ヒート)アイランドのバーガーキング

今日は新宿で一回降りて、西新宿のほうを散策してみることにしました。

南口と西口を結ぶ通路を歩いていると、懐かしい顔が。高校生の時に英語を教えていたラヂオ君とたいさんです。もちろんどちらも仮名です。二人とももう大学のsenior、4年生なので就職の様子を聞くとどちらも順調のようで何よりです。忙しい二人なので散策につき合わせるのもどうかと思い、しばらく立ち話をして別れました。

しかし、今日も今日とて暑いこと暑いこと!東京が30度なら八王子は32度だとどこかで書きましたが、八王子は森も多いし風が抜けやすいせいか、ずいぶん体感温度は低い。新宿の西口なんて地面はしっかりとアスファルトで固めた事実上の砂漠で、おまけに高い建物を建てるから必然的に人口の盆地となった格好で、歩道のちょっとした手すりなどを触っても「アチッ」という感じ。暑いし熱いしたまに吹く風は温い。

ということで、あまりうろつき回るのはよして昼を食べようと店を探していると集合店舗のビル「新宿アイランド」に出くわしました。

新宿アイランド・パティオ1

しかしこの暑さ。「新宿"ヒート"アイランドの間違いじゃないの?」などと心の中で悪態をつきながら階段を降りていくと両側に流水があって、少しでも涼を出そうということでしょう、あまり効果は感じられません。下は円形の広場になっており(ここをパティオ=中庭と呼ぶようです)その周囲を取り巻く形で店舗が並んでいますが、すごい行列を目にしました。今話題の「バーガーキング」、昔一度食べたことがありますが、量が多くて美味しかった記憶があります。

バーガーキング

しかし最後尾で30分待ちとの事・・・私は母親が戦後の混乱期に幼少期を過ごして、配給などの列に並び続ける生活を送った反動で「列に並んでまで何かするのははしたないこと」という教育を受けたのと、青春期が崩壊直前のソ連とシンクロしていて、いつも物を手に入れるために並び続けている映像を見続けたのが原因だと思うけれど、列に並ぶのが極端にいやなんですね。「終戦直後やソ連邦でもあるまいし」という意識が先に立ちます。それでも誰かと一緒ならなんとか我慢できますが、一人ではまず無理です。ここでラヂオ君やたいさんと別れたことを後悔します。彼らがいれば一緒に並んでもらって無駄話に花を咲かせているうちに30分ぐらい経ってしまうからです。

仕方がないので別の店を探しましたが戸外ということで暑い。四囲を水が取り囲む構造になっているのですが、盆地の形状なのでお世辞にも涼しいとはいえないし、おまけに歩いてきたので汗が引かないわけです。ということでビルの中に入って店を探しましたが、あまりぱっとせず、結局和幸でカツレツを食べました。和幸ならば八王子にもあるんですがね。ご飯を食べて人心地ついたので、先ほどの広場に戻って一服しながらあたりを眺めたりする余裕が出てきました。

パティオ

しかし高いビルです、天に嘯(うそぶ)いています、バベルの塔とならないことを祈ります。もっとも周囲にはもっと高いビルも立ち並び、都庁なんかはすでにバベライズされているような気がしますが。落ち着いてよく調べてみると、「スパイスロード」という集合店舗があり、そこには香辛料を効かせた料理を出す店が立ち並んでいてインド式のカレーやレバノン料理、「陳麻婆豆腐」などという美味しそうな店も入っていたようです。そっちにすればよかった。

お腹もくちくなったのでパティオを後にし、暑い中京王新宿までたどり着いて準特急で八王子に戻りました。

今度は平日に行ってみて、行列の主「バーガーキング」の味見をしてこようと思います。