「美味しんぼ」2

美味しんぼでは原作者の趣味を反映してか、落語についての言及も多いわけです。ブラックさんや八笑師匠などレギュラーに落語家がいるぐらいですし、「ねぎまの殿様」「子別れ」など落語にちなんだエピソードもいくつかあります。

その中でも特に言及される回数が多いのが「黄金餅」。志ん生の十八番です。途中江戸の古い町名をトントントンと挙げていって、「木蓮寺に着いた時には、みんな随分くたびれた。私もくたびれた(笑)」というくだりがあります。八笑師匠はマンガの中で、この町名を列挙するところで詰まってしまって高座を降りる。その後引退すると言い出します(39巻5話)。これは8代目桂文楽師匠(黒門町)のエピソードを受けたもので、マンガでも黒門町の絵が描かれています。

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文楽師匠は「大仏餅」で「神谷幸右衛門」の名が出てこずに、そのまま高座を降り、二度と復帰することはなかったそうです。

みんなが着いた「木蓮寺」は、麻布ぜっこう釜無村にあったという設定ですが、美味しんぼには「麻布ぜっこう釜無暑」なんていう警察署が登場します(37巻5話)。
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木蓮寺の住職は酔っ払っており、頼み込まれて仕方なく面倒くさそうにお経を上げますが、こんなインチキお経です。

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これは20巻1話の「奇妙な皿」。古道具屋の店先で万歴赤絵の皿に魅せられた栗田ゆうこがこれを購入し、その日から奇妙な夢をみるという話で、テレポーテーションに匹敵するトンデモ話の一つです。

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