All the world's a stage

All the world's a stage,
And all the men and women merely players.
They have their exits and their entrances,
And one man in his time plays many parts,
His acts being seven ages.
--As You Like It (II, vii, 139-143)
(この世界はすべてこれ1つの舞台
人間は男女を問わずすべてこれ役者にすぎぬ、
それぞれ舞台に登場してはまた退場していく、
そしてそのあいだに一人一人がさまざまな役を演じる、
年齢によって7幕に分かれているのだ。)

放蕩者のジェークイズが哲学者に変わる瞬間である。ここにはマクベスの"walking shadow, a poor player"のような暗い影は差していないが、それでもこれに続く台詞はリアリスティックで非情だ。結構長いのでここには引用しないが興味のある人は原作を読むとよいだろう。

この「世界は舞台」「私たちは役者」という思想は、生命や人生をメタな視点から見つめる足場を提供してくれる。しかし、この足場はあくまで倫理的なものであり、上のような考え方をすれば誰でも獲得できるような生易しいものではない。私の尊敬する詩人がかつてこう歌った。「君よ一生を劇の如く」。劇のような一生を送り、送りながらそれを劇であると理解して悠々と見下ろせる足場、これは実践的にしか獲得し得ないものだ。

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