The Vulgar thus through Imitation err

The Vulgar thus through Imitation err;
As oft the Learn'd by being Singular.
(Pope: Essay on Criticism, 424-425)
(一般の俗衆はこうした模倣によって誤るのにたいし、学あるものは性狷介であるために誤ることが多い)

ポウプは『批評論』の第2部でわれわれの正しい判断を妨げている原因として人間の持つ種々の弱点を取り上げているが、上記の部分は「学あるもの(Learn'd)」が判断を誤る理由として「狷介孤高(Singular)」である事を挙げている。そしてポウプは次のように続ける:
So much they scorn the Crowd, that if the Throng
By Chance go right, they purposely go wrong;
So Schismatics the plain Believers quit,
And are but damn'd for having too much Wit. (426-429)(彼らは大衆を非常に軽蔑しているので、たまたまであれ群集が正しい方向に行くと、わざと間違った方向に自分たちは進む。ちょうど教会分離派の人々が平信徒から離れてしまい結局は知識の持ち過ぎで破滅するのと同じように。)ポピュリズムという一語で人々に歓迎される意見を批判する知識人は多い。しかし、そのとき「自分は大衆とは一線を画す知識人である」という鼻持ちならない自意識が、心の底で蠢いていないだろうか?

Words, words, words.

Words, words, words. (Hamlet. 2. 2. 194)

「殿下、何をお読みで?」
佯狂ではないかと探りに来たポローニアスの質問に対するハムレットの人を食ったような返答である。「言葉、言葉、言葉」しかし人は言葉なしでは生きていけない。言葉を通じて世界を認識し、世界とかかわっていく。昨年暮のNHKスペシャルでリチャード・ドーキンスは「言葉(声)は第二の遺伝子である」と言っていた。人間を進化ヘ導くのも言葉なら、逆に懐疑の夢や破滅の淵へ誘うのも言葉なのである。