さよなら、バードランド~相棒Season 8: Episode 2

今日の『相棒』はジャズがテーマでした。

例によってストーリーはネタバレするといけないので書きませんが、マイルスの "You're My Everything" が流れたり、"Woodyn' You" のセッション風景が映し出されたり、右京さんがジェリー・マリガンのピアノレス・カルテットに言及するなど、うれしいシーンがありました。

ここで聴かれた "You're My Everything" と "Woodyn' You" は、ハードバップの到達点とも言えるマイルスの『リラクシン』で聴くことができます。

このアルバムはジャズ史を上から読んでも下から読んでもちょうど真ん中に位置する名作で、一番最初に聴くアルバムとして必ずこれを薦めています。

ジェリー・マリガンのピアノレス・カルテットが聴けるアルバムはこれ。

ピアノレスというフォーマットもさることながら、バリトンをテナーのように軽々とメロディアスに吹くマリガンと、クールなチェット・ベイカーのペットが聴ける名盤。

今回のタイトル「さよなら、バードランド」のバードランドは、ドラマの中ではジャズ雑誌のことですが、実際はチャーリー・パーカーのニックネームにちなんで名づけられたニューヨークのジャズクラブ。そして『さよならバードランド』はベーシストのビル・クロウが書いた自伝のタイトルです。
この本、村上春樹が訳してます。

ベニー・グッドマンのあだ名が「バッドマン」だったり、スタン・ゲッツのとんでもない性格が赤裸々に語られていますが、センセーショナルな本ではなく、ミュージシャンの日常を淡々とした筆致で描いた名作です。

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